1994.10 ベルギー INTERIUR'94, INTERNATIONAL COMPETITION 入選(Kortrijk)
いつの時も、社会や経済を反映して、物が生み出されていく。21世紀へ向けての物作りは、ローコストで便利さをより追及されことでしょう。
食事をしたりくつろいだりする空間の家具も、実使用からくる便利さを求められるでしょう。
便利さを増す今後の社会は、人間の機能だけを追及していくようにも思えます。行為の無駄を省くそこには、豊かな世界とは思えない寂しさを、私達は感じるでしょう。
例えばテーブルは、人の集まりをその機能としてもっていたが、いつしか儀礼的な意味や、そこに置かれる椅子の形態から、カジュアルからフォーマルまで、人とのつながりを、ただ形式的に序列化しようとしている。無味乾燥的なデジタル化していく今後の暮らしを、日本人だから感じ得る詩的な空間を椅子式生活の中で表現し、真の快適な住まい方を一連の家具群で提案していきます。
この照明付サイドテーブルは、詩的な家具世界の序章です。