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可能性

CHIMERA −三種類椅子群−

・小椅子 ・肘掛けの様なものが付いている椅子(片側、両側) ・側面が覆われた椅子

1991.9 フランス Design Connections 入選(Porte de Versaills, Paris)
1992.10 ベルギー INTERIUR'92, INTERNATIONAL COMPETITION 入選(Kortrijk)

■ 後ろに傾斜した座

座面を後ろに傾斜することにより、座ってみたい、座りやすそうという、人間の快楽的欲望に訴えかけている。

■ 背中を支持する背もたれ

座面の下から支持されることにより、より安心感を出している。

■ 身体を包み込む肘

後ろ脚から連続して伸びるアームレストの様なものと側面を覆う革は、肩肘はれずに座れる。
1992年、椅子の形態は無限とも思えるくらい生まれ続け、そして、飽くことなく消費され続ける。 単に面白い、きれいと言う椅子は、一過性のものでしかない。
今、困惑した時代に椅子をデザインするということは、知的操作を必要とする。椅子のもつ根源的な記号性や、人間の身体的欲望から問い直してみることも、その一つの方法であろう。また、それは、閉じたシステムから、開いたシステムへと向かわなければならない。
なぜなら、20世紀の近代資本主義と工業革新による製品は、かつての儀礼や形式から開放してきたが、逆に、システム化された工業製品は、人間がもつ曖昧性を締め付けている。この一連の椅子群は、人間が本来もつ身体的欲望に訴えかけ、曖昧なイメージを増殖させ、常に、開かれたシステムへ向かおうとしている。
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